老人ホームで火災が起きた際、初期消火に最も重要な設備が『消火器』です。
今回は、職員だけでなく入居者にもわかりやすく伝えるための、消火器の使い方を解説します。
🧯 消火器を使う基本の3ステップ
消火器の使用手順をシンプルに説明します。
① 安全ピンを抜く
- 黄色や白色の安全ピンを指で引き抜きます。
② ホースを火元に向ける
- ホースを持って火元にしっかり向けます。
③ レバーを強く握る
- 火元を狙いながら、消火剤を噴射します。
🚩 訓練で伝えるポイント(入居者・職員共通)
- 消火器は『火の根元』を狙って噴射します。
- 安全ピンを引き抜くときは、慌てず落ち着いて作業を行います。
- 消火器はおよそ15秒〜20秒ほどで中身がなくなるため、無駄に噴射しないよう心がけます。
📢 職員が訓練で伝える時の具体的なポイント
✅ ポイント①『実際に触って覚える』
- 職員には必ず実物で訓練を行い、消火器の重さや使い方を体験させます。
✅ ポイント②『場所を覚える』
- 消火器の場所を入居者と職員全員に共有し、日常の巡回時にも意識させます。
✅ ポイント③『大声で火災を周知する練習』
- 「火事です!消火器を持ってきてください!」など、周囲に伝える練習も実施します。
📌 入居者への伝え方のコツ
入居者向けの訓練は次のようなポイントでわかりやすく伝えましょう。
- 「難しい時は無理をせず、まずは大声で助けを呼びましょう」と伝える。
- 力の弱い入居者には、職員を呼ぶ方法やナースコールを使う方法もあわせて説明する。
🚨 消火器を使うときの注意事項
- 火が大きくなりすぎた場合は、無理をせず避難を最優先します。
- 使用期限が切れている消火器は事故につながるため、必ず定期的に確認しましょう。
🔑 訓練終了後に確認すべきこと
- 訓練参加者が消火器の場所・使い方をしっかり理解できたかを確認する。
- 消火器に異常(錆び・腐食・期限切れ)がないか確認し、異常があれば速やかに交換します。
✅ まとめ
火災が起きたとき、最初の消火行動が命を救います。職員だけでなく、入居者も消火器の使い方を知っていることで施設全体の防火力が高まります。
日常的な訓練を通じて、安心して暮らせる施設環境を作っていきましょう。