※撮影をし忘れた為、上記の画像は加工したものになります。ご了承ください。
今回はお世話になっているビル管理会社様より新潟市中央区のマンションにて2日前より火災受信機の表示が無い箇所で警報が不定期で出るというお電話でご相談を受けました。
なんだか不思議な現象ですが、現場に行ってみないことには分かりませんから、早速お伺い致しました。
早速、原因の究明にあたると、白塗りの表示部分が断続的に点灯してブザーが鳴るという症状であるとお聞きしました。
表示が無い箇所が点灯するとなると基盤の故障が考えられます。
しかし、警報表示が順当に並んでいるというのに、途中で表示が無いことに疑問を抱きました。
この警報番号は92番で受信機内の結線を見てみると92番の端子に線が入っていました。
警報回路として使っている表示だと思いました。しかし、「なぜ表示に名称が無いのだろうか?」と不思議でした。
「もしかしたら過去に表示があったのではないか?」と表示パネルを外して、裏側を見てみると消火水槽満水と書いてあるじゃないですか!ただ単に表示が裏になっていただけでした。
しかし、こんな事ってあるんだなと驚きました。
おそらく何かの拍子に表示部分が白紙の表示側にすり替わっていた状況だと思われます。
これで消火水槽満水表示が点灯したり復旧したりを繰り返しているということが判明しましたので、次に消火水槽を調べに行きました。
消火水槽
水槽を確認するためにマンホールを外して、見てみると、ボールタップの付け根から少しずつ水が滴っている状況でした。また、水槽の中から電極棒を確認すると電極棒が水に接触しているか確認できないほどに水位が上がっていました。
消火水槽満水の警報はこれが本当の原因であることが判明しました。
電極端子
念のため電極端子の確認を行ったところ、端子に錆が見られた為、電極端子も取り換えたほうが良いと判断しました。
ボールタップの故障や電極端子の錆等で警報が出ることはあるので、決して珍しくない故障ですが、表示が裏返っていて表示の無いところに警報が鳴っているというケースは珍しかったので、良い経験になりました。
ビル管理会社様もマンションの管理人様にも感謝されて帰ってきました。
やはり感謝される現場って心地が良いものです。
もしもこのようなお困りごとに限らず、設備に関するご不明点などございましたら、弊社にご連絡をお願い致します。