先日、私は「消防設備士 乙種6類」の試験に合格いたしました。
極度のめんどくさがりの私がどのような勉強法で、合格したのかをご紹介いたします。
受験される方・勉強法で悩まれている方の参考になれば幸いです。
目次
使用した教材をご紹介
本試験の勉強に使った教材はこちらの2つになります。
※以下「テキスト」と言います
※以下「過去問テスト」と言います
どちらも分かりやすく、めんどくさがりな私でも効率よく勉強できる教材となっておりました。
勉強期間は1ヶ月。
初めての消防設備士の試験で『最初は短すぎかな?』と思いましたが、短期集中で結果を出そうと考えました。
本音を言えば、勉強がめんどくさいから出来る限り勉強時間を減らしたいというのが正直なところです(笑)。
勉強法①:テキストの問題をひたすら解きまくる
※著作権の関係で問題を隠しております。
まず、公論出版のテキストの問題をひたすら解きました。
この勉強法の良い所は、ペンをほとんど持たなくて良いことでした。
まず、「ペンを使わず勉強できる環境を作ること」にしました。
その準備として、
- 赤いフリクションで問題の横に「答え」「問題数」を書く
実技試験も同様に「答え」「問題数」余白に書きました。
赤いフリクションは赤色の暗記シートで答えを隠しながら問題を解くためです。
勉強は書いて覚える、文字を読むことが一般的です。
しかし、書いて覚えることは勉強のハードルを上げる原因であると感じており、テキスト1つでどこでも勉強できるので、勉強のハードルは随分下げられたと思います。
次に「答え」と「問題数」を書く理由を少しだけ説明させてください。
答えを書く理由
答えを書く理由は、
- 問題を解いて、すぐに答えを見ることが出来るから
本テキストは問題と答えが別のページに書かれており、何度も問題と答えを往復することになります。
答えを問題の横に書いておくことで、ページをめくる手間を省き、ノンストレス・短時間で問題を解くことが出来ました。
問題数を書く理由
問題数を書く理由は、
- 一日の勉強目標が立てやすいから
- 解いた問題数を把握できるから
まず、真っ暗闇の中で行われるゴール地点を知らされないマラソン大会を想像してみてください。
最初はやる気に満ち溢れていても、果てしなく遠く感じるゴールに絶望し、諦めてしまう人が出てくるのではないでしょうか?
私なら、いの一番に諦めるはずです(笑)。
この準備は『今日は100問解くぞ!』と目標が立てやすく、区切りよく勉強できます。
さらに、解いた問題数を可視化することで、勉強した達成感を味わうことが出来ます。
勉強のスケジュールと意識したこと
準備を終えたテキストの問題数は筆記と実技合わせて、約400問でした。
1ヶ月間、1日100問ペースでひたすら解きました。
総問題数は400問なので、4日で1周した形になります。
テキストを周回する上で意識したことは「分からない問題で立ち止まらないこと」でした。
立ち止まらない理由は、
- 勉強のやる気がなくなってしまうから
おそらく、乙種6類を受験する方の多くは、消防設備士試験が初めての方だと思います。
この試験では業界特有の用語が多く登場するため、最初のうちは「なんだこれ?」と思うことの連続です。
本来、立ち止まって考えることは理解しようとする良い姿勢なのですが、最初の段階ではあまり深く考えすぎないことも大切です。
初めて学ぶ分野では、わからないことが山ほど出てくるのが当たり前。
そのたびに立ち止まってしまうと、勉強のペースが乱れ、やる気も削がれてしまいます。
私は、「今は理解できなくても大丈夫」と割り切って、とにかく全体を一通り読むようにしました。
一度通してみることで全体像がつかめ、2周目、3周目になると自然と理解が深まっていきます。
完璧を求めず、まずは「慣れること」を意識して、勉強のモチベーションを維持しました。
最初は分からない問題ばかりで、苦になるかもしれませんが、今日より明日、明日より明後日と自分の成長を信じて「継続」することが大切だと感じました。
勉強時間としては、最初100問1時間半かかっていたところ、勉強のペースも上がり、試験1週間前には1時間もかからずに100問解けるようになっていました。
テキストの問題をほぼ解けるようになり自身がついてきた私は、いよいよ「過去問テスト」をすることになります。
勉強法②:過去問テストで実力を測る
試験1週間前に「青木マーケ(株)の過去問テスト」を解いて知識の定着度を確認しました。
過去問テストの良い所は「模試のように実力を知れたこと」でした。
テキストはほぼ解けるけど『実際は何点くらい取れるのか?』が気になり、私は過去問テストを購入することに決めました。
いざ、試験時間を測って解いてみました。その結果…
なんと!6割後半しか取れていませんでした。
正直、8割は取れると高を括っていた私は、試験1週間前だったので『やばっ!』と焦りました。
テキストでは、分野ごとに出題されるので、知識の偏りが出ていたのだと思います。
しかし、ここで苦手な分野が分かったことは、不幸中の幸いです。
過去問テストの見直しを行い、どこが間違っていたかを確認しました。
ちなみに、過去問テストはイラスト付きの解説が掲載されているので、理解しやすかったです。
再び、試験前日まで苦手な分野、間違った箇所を意識しながら、テキストをひたすら周回しました。
試験前日を迎え、再度、過去問テストを解くと、正答率9割ないくらいとれていました。
苦手な分野も克服できており、少し安心しました。
正直、1回目は焦りましたが、苦手な分野をあぶり出し、重点的に対策できたと思います。
過去問テストは真の実力を測ることはもちろん、苦手分野をあぶり出すための優秀な教材でした。
過去問テストで弱点を把握し、克服した私はいよいよ試験本番を迎えることになります。
試験当日の過ごし方
いよいよ試験当日を迎えました。本試験は午後開始でした。
午前中は、直前で判明した克服した苦手分野の問題をほんの少し勉強するくらいにとどめました。
そして、試験の時間も近くなり、試験会場へ向かいました。
私は試験の入室可能時間のギリギリで入室するようにしました。
試験開始までずっと座って待つのは、緊張して精神的に参ってしまうからです。
出来ることなら、席に座ってすぐに試験を始めたいくらいです(笑)。
座席に着いてから、最も意識したことは「絶対に復習をしないということ」でした。
『こいつ何言ってんだ?』と思われた方も多いでしょう。
正直、試験直前にテキストを眺める行為は意味がないと考えています。
試験直前をこのように過ごされている方で気分を害された方は申し訳ありません。
ここまで言い切る理由は、
- 試験本番で正しい答えを導き出せるように脳の決断力を残しておきたいから
Appleの創業者であるスティーブジョブズは「毎日、同じ服を着ていた」と言われています。
それは『日々の決断の数を減らし、重要な決断に費やすエネルギーを節約するためだ』と語っていたそうです。
知らないうちに、人間は1日に何千もの決断をしていると言われており、試験前にその決断力が枯渇しては、普段は間違えない問題でも変なミスを招くことになります。
決断力があれば、そのミスを防げる上に、分からない問題が出てきても、閃きによって、正解を導き出せることだってあります。
試験直前にほんの数分、勉強したくらいで覚えられることは限られています。
それなら、瞑想したり、好きな音楽を聴いたり『他の受験生はどんなテキストを使って勉強していたんだろう』と受験会場を俯瞰で見たりして、リラックスした方が良いと考えております。
たしかに、他の受験生がテキストを開いて、復習しているので『自分もやろうかな?』という気持ちになるかもしれませんが、私は心を鬼にしてこらえます(笑)。
合格するか、否か不安な状況で、直前まで復習するほどに真面目に取り組み、本試験に向き合おうとする姿勢はとても素晴らしいことです。
ただ、その日まで頑張った自分を信じて、あえて何もしないという選択肢もありなのかなと思っています。
試験は体力がいります。試験直前はリラックスしてみてはいかがでしょうか?
参考にしていただけたら幸いです。
こんな形で試験直前まで積極的にリラックスしながら、試験本番を迎えました。
試験本番
『始めてください』の合図で、いよいよ試験が始まりました。
見たことある問題ばかりで、驚きながらも、直感に近いスピードでスラスラ解いていきました。
初めて見る問題が少しありましたが、そこは運に任せて、適当にマークをしました(笑)。
30分ほどで、一通り終えることが出来ました。残りは見直しの時間として費やしました。
試験を解く過程で、問題文の横にも答えを書いておきました。
見直しをする時にマークシートと問題文で同じ番号を選んでいるかを確認するためです。
見直し時のチェックポイントは以下の3つを意識しています。
- マークの確認:問題文の横に書いた答えとマークシートの回答番号が一致しているか確認する
- 選択肢の検証:「誤っている選択肢を選ぶ問題」で正しいものを選んでいないか、複数選択問題で選択数が足りているか確認する
- マークミス防止:マークが薄すぎないか、二重にマークしていないかをチェックする(縦書き欄ならペン先で縦になぞって確認)
これらを2周、3周と念入りに確認しました。
他にも合格の基準である
- 筆記・実技 6割以上
- 各科目 4割以上
を超えているかも確認しました。
これは、あくまで記憶を頼りに、答え合わせをしただけなので、正確ではありません。
しかし、バカみたいにテキストを解きまくったので、精度はそれなりに高かったはずです(笑)。
50分ほどで、全ての確認が終わり、試験会場を後にしました。
試験時間が1時間45分だったので、十分時間が余った形になります。
怪しかった問題だけは記憶して、すぐに確認をしました。残念ながら外れていました(笑)。
それでも、合格点は超えていたという自負があったので、少し安心しました。
運命の合格発表…
試験の時の自己採点では『筆記は最低7割・実技は8割は取れただろう』と踏んでいた私は『マークミスか機械の故障でもない限り、落ちることはないだろう』と思っていました。
試験が終わっても不安は消えず、結果発表の日を今か今かと待ちわびていました。
そして、結果発表日の7月29日正午の少し前に、若干の緊張もありながら、更新ボタンを押し続けていると、11時58分くらいに更新されました!
すぐに受験番号を照合すると…
そこには、私の受験番号があるじゃないですか!
嬉しい気持ちがこみ上げてくると同時に、達成感がありました。
数日後、正式な結果がはがき送られてきました。
予想とほぼ同じ正答率でしたが、若干高い正答率で満足の結果でした。
見たことない問題が何問かありましたが、おそらくそれが、正解だったのでしょう。
余韻に浸りつつ、次の甲種4類を目指すことを決意しました。
おすすめの文房具
勉強・試験のモチベーションにも関わってくる「文房具」をご紹介します。
私が使用したものは、以下の4つになります。
マークシート方式の試験で最も重要なことは「マークをいかに早く塗りつぶすことができるか」です。マークを早く塗りつぶすには、太い芯径を選ぶ必要があります。
仮に「鉛筆」を選ぶとします。
鉛筆なら太い芯で素早く塗りつぶすことができます。
しかし、鉛筆は力が入って芯が折れる心配があります。しかも、持ってきた鉛筆が全滅した場合、鉛筆削りで削る手間がありますし、試験中は鉛筆削りを机上に置けないこともあります。
芯が折れただけでも、集中力は簡単にきれてしまいますから、私はおすすめしません。
次に「シャーペン」を選ぶとします。
シャーペンの多くが0.5mmの細い芯になるため、鉛筆のようなスピードで塗りつぶすことは出来ません。さらに、鉛筆と同様に芯が折れる可能性があります。
ノックすれば芯は出ますが、何回も折れては、こちらも集中力がきれてしまいます。
鉛筆とシャーペンのいいとこどりをしたものが「鉛筆シャープ」になります!
- マークシートを素早く塗りつぶせる
- 鉛筆削りで削ることなく、太い芯径を保つことが出来る
- 太いので、芯が折れる心配がまずない
- 新しい芯が入っていれば、試験中に芯を補充する必要がまずない
私は1.3mmを使用しましたが、実技試験は記述式で漢字は書きにくい感覚がありました。
そのため、0.7mmまたは0.9mmであれば、塗りつぶしやすく、記述も解きやすいと思います。
また、「TypeMx(1150円)」は文房具にしては高いので、最初は「ノーマル(210円)」で十分だと思います。
- TypeMx…重さがあり、筆記の安定感がある・メカメカしい見た目が好きな方におすすめ
- ノーマル…鉛筆と遜色ない軽さと使い心地・シンプルな見た目が好きな方におすすめ
鉛筆シャープは極限まで試験に集中できるので、最高の文房具でした。
ちなみに、「TypeMx」は父から試験前にプレゼントされたもので、大切に使用しています。
「消しゴム」はどれを選んでも良いと思います。
私の場合、手を汚したくないので、ペン型の消しゴムにしています。
マークシート方式は間違ったマークをピンポイントで消すことができる点が気に入っています。
「フリクション」についても、どの種類を選んでも良いと思います。
私は3色入りを選び、黒と青の部分にも「赤(0.38mm)」を入れています。
そのため、インク切れを起こす心配がありません。残った黒と青の処分に困りますが…(笑)。
また、黒色のフリクションが欲しかったので、0.5mm用になっていますが、0.38mmの芯を入れることは可能です。0.38mmの芯は漢字が書きやすいので、敢えて選んでいます。
文房具は、試験をストレスなく進める道具になるので、こだわってみても良いかもしれません。
一緒に頑張りましょう!
本ブログは体験記を書いたまでなので、再現性があるかはわかりません。
しかし、面倒なことを排除し、環境を整えることは、勉強の効率化につながります。
おそらく、ご覧になっている方のほとんどが社会人の方かと存じます。
仕事帰りで疲れてしまって、勉強時間をあまり取れない中でも、私の勉強法はテキストを開いて、問題を頭の中で解くだけなので『そこまで大変ではないのかな?』と思っている次第です。
現在、甲種4類の試験勉強の真っ最中です。
この勉強法を取り入れた上で、製図問題をどのようにするかを検討しているところです。
合格したら、またこのようなブログを作成する予定です。
楽しみにお待ちいただけると幸いです。
ご覧いただきありがとうございます。ご参考にしていただければ幸いです。
乙種6類の受験勉強、頑張ってください!
~消防設備士 全類 合格までの全記録~
- 第一章 消防設備士 乙種6類
- 第二章 消防設備士 甲種4類
- 第三章 消防設備士 乙種7類
- 第四章 消防設備士 甲種5類
- 第五章 消防設備士 甲種1類
- 第六章 消防設備士 甲種2類
- 第七章 消防設備士 甲種3類
- 最終章 消防設備士 甲種特類
