煙感知器とは?
煙感知器とは正式名称が「光電式スポット型感知器」と呼ばれるものになります。
実際に見たことがあるという方も多くいらっしゃると思います。
こちらの感知器で煙を感知し、非常ベル・非常サイレンなどで火災の発生を知らせてくれる設備です。
商業施設などのたくさんの人が出入りする建物にも使用されているため、火災の感知が遅れると犠牲者が多く出る可能性があるため、非常に大切な設備であると言えます。
今回は東区の遊戯施設のお客様の消防設備点検を実施し、経年劣化による故障した煙感知器が3個見つかりましたので、交換のご提案をさせていただき、ご依頼を頂くことが出来ました。
感知器の誤作動・交換にかかる費用・消防点検でお困りの方は下記より電話・メールにてご連絡をお願い致します。
煙感知器の構造と誤作動の原因
火災時の煙の拡がる速さは、火元の燃えている勢い(火勢)や建物内での風(気流)の有無などにより異なりますが、大まかに言うと廊下など横方向への拡がる速さは無風状態で0.5m/sから1.0m/s程度です。この速さは人の歩く速さが1秒間に1m/s前後であることと比較すると、人の歩く速さの方が煙の拡がる速さよりかなり速いことになります。
煙感知器は、感知器の中で高価ではありますが、一番信頼出来る感知器であると思います。
なぜなら炎が出る前の煙に反応するので、火災の早期発見が可能です。
しかし、煙感知器の構造は、内部では光が電気により常に「発光部」から発生していて、煙が混入すると光が乱反射して感知器内部の「受光部」に入ると作動する光センサーを利用しています。
そのため、火災と似た兆候がある場合に反応しやすく、誤報が発生しやすい特徴があります。
主な誤報の原因として
- タバコの煙
- 調理による蒸気や煙
- ホコリ・粉塵・虫の侵入
- 蒸気や結露
- 殺虫剤の散布
などが上げられます。
経年劣化によるものもございますが、煙感知器の周辺で煙や煙と類似した状況が発生すると反応することがありますので注意が必要です。
天井面を見て煙感知器であるか?熱感知器であるか?状況に応じたお部屋の使用をお願い致します。
今回、交換させていただいた煙感知器は交換前と同じメーカーの物に交換したため、感知器ヘッドの形が少し変わりましたが、感知器ベースは同様の物です。
メーカーによりベースの差し込み端子が異なります。今回はコモン線(共通線)が白と黒、ライン線(電圧線)が青と茶になっていたため、感知器のベースを交換する際は組み合わせを間違わないように注意が必要です。
感知器線の被覆は特に傷んでいませんでしたが、綺麗に剥き直し、交換いたしました。
最後に正常に感知器が作動することを確認し完了となります。
※煙感知器は新旧問わず、作動すると確認灯が赤く点灯します。
今回の交換は不作動として交換の提案をさせていただきましたが、実際に交換してみるとホコリの付着・たばこのヤニでかなり汚れていました。
正常に感知する感知器であれば非火災報の原因になりかねません。
煙感知器は一般的に交換時期は10年となっております。(設置環境により異なります。)
非火災報により非常ベル、非常サイレンが鳴ってしまうと現場はパニックになりかねません。
未然に防げる非火災報を無くすことも消防設備士である我々の仕事になります。
点検の際は設置状況・設置場所などをよく確認し、点検業務に従事する必要があると改めて感じました。
煙感知器の交換をはじめ、『誤作動を何とかしてほしい』・『消防点検の料金相場を知りたい』などの消防設備に関するお困りごとは当社が迅速・丁寧に対応いたします。
ご用命は下記より電話・メールにてお待ちしております。