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介護老人保健施設の火災受信機交換工事|新潟市中央区

23年経過した介護老人保健施設の火災受信機を更新しました

「人が生活する場所だからこそ大切にした、丁寧で静かな防災工事(新潟市中央区)」

新潟市中央区にある、延床面積4,000㎡を超える介護老人保健施設にて、
火災受信機を中心とした自動火災報知設備の更新工事を実施しました。

今回の建物は、地域医療に深く関わるだけでなく、
津波避難所としても指定された、防災上きわめて重要な施設です。
そのため、火災発生時に確実に作動し、命を守るための設備更新は欠かせません。

 

設備は竣工から23年が経過し、更新時期を迎えていました。
本記事では、約1年前から準備を進めてきた更新工事の内容と、
“人が生活する施設で工事を行ううえで、私たちが大切にしている配慮”について紹介します。

1. なぜ設備更新が必要だったのか

「23年という年月がもたらす課題」

2003年の竣工から23年。
長期間稼働してきた火災報知設備には、次のような課題が出てきます。

  • 部品供給の終了による修理困難

  • 誤作動リスクの上昇

  • 配線・端子の劣化

  • 現行法令に対する仕様変更への対応

介護施設では、誤作動が起きただけでも入居者の不安や混乱に繋がるため、
安全のためにも更新は非常に重要です。

今回更新したのは、

  • 受信機主装置

  • 副受信機・関連盤

  • 約200台近い感知器(煙感知器・熱感知器)

  • 発信機・表示灯

  • 火災通報装置・非常用放送・EV移報・電気錠などの付帯設備

 

という、施設全体に関わる大規模な内容でした。

2. 調査には最も時間をかける

「多設備連携の建物ならではの難しさ」

今回の建物は、介護施設・診療所・厨房が一体となった複合施設です。
さらに、

  • 火災通報装置

  • スプリンクラーアラーム弁

  • 非常用放送設備

  • エレベーター移報

  • 電気錠
    など、多くの設備が火災受信機と連動して動く仕組みになっています。

そのため、更新前には次の確認を徹底しました。

① 現行設備との寸法・収まりのチェック

古い機器と新しい機器は必ずしもサイズが一致しません。
天井裏や壁裏の確認を繰り返し、収まりが悪くならないよう細かく検証しました。

② 連動設備との「接点数」の確認

連動設備が多いほど接点も増えます。
新しい受信機で全て確実に連動できるかどうか、
メーカーと協力して事前確認を行いました。

③ 配線状況の調査

23年分の改修歴を含め、配線がどのように延びているかを把握し、
安全に切り替えられるルートを確認しました。

 

こうした調査を念入りに行うことで、
“施工中に施設機能が止まるリスク” を最小限に抑えることができます。

3. 工事よりもまず「人への配慮」

「当社が大切にしている健康管理と衛生対策」

介護施設での工事で最も大切なのは、
作業員が病原菌を持ち込まないことです。

施設管理者さまも最も気にされるポイントであり、
㈱エフ・ピーアイでは次の取り組みを徹底しています。

  • 毎日の体温チェック

  • 手指消毒・マスク着用の徹底

  • インフルエンザワクチンを会社負担で全社員接種

  • 年齢問わず全社員が人間ドックを受診(がんリスクの早期発見)

これは単なるルールではなく、
「施設利用者の健康を守るための最低限のマナー」だと考えています。

 

工事は技術がすべてと思われがちですが、
私たちは “まず人として信頼されること” を最も大切にしています。

4. 日々の生活がある場所で行う工事

「診療所・厨房・介護スペースそれぞれへの配慮」

この施設では、診療所・厨房・介護スペースの利用状況が
日によって細かく変化します。
そのため、今回は次のような工程管理を行いました。

診療所エリア

休診時間を利用して作業。
医療行為の邪魔をしないよう時間管理を徹底しました。

厨房エリア

衛生管理の都合上、休憩時間のみ入室。
使用中の厨房には一切立ち入りません。

介護施設エリア

入所者さまの了承を得てから入室。
ベッド周りの動線を妨げないよう、作業順序をその都度調整。

工程は毎朝見直し

「今日はこの部屋が使われているため、別の区画から作業開始」など、
柔軟な対応を行いました。

 

このように、
“施設の生活リズムを優先し、工事はその合間を縫って進める”
という姿勢で約1週間の工事を完了しました。

5. 約200台の機器を順次交換

「大規模改修の現場をご紹介します」

今回交換した感知器は、
煙・熱合わせて約200台弱。

また、発信機・表示灯・地区音響なども多数交換しました。

◆ 作業内容の一例

  • 古い感知器の取り外し

  • 天井裏の配線確認

  • 新機器の位置調整

  • 結線作業

  • 受信機での動作確認

  • 連動設備との総合試験

 

作業は地道ですが、
ひとつひとつを丁寧に積み上げることが、
**「確実に作動する防災設備」**をつくります。

6. 工事が終わって得られた安心

「地域医療と地域防災に貢献する設備へ」

今回の更新により、
施設全体の安全性は大きく向上しました。

◆ 最新受信機のメリット

  • 誤作動リスクの低減

  • 多設備との連動性向上

  • 災害時の信頼性向上

  • 交換部品の安定供給

特にこの施設は「津波避難所」にも指定されているため、
確実に作動する防災設備は地域防災の力にもなります。

 

工事完了後、施設管理者さまから
「安心して運用できます」とのお言葉をいただき、
私たちも誇りを感じました。

7. まとめ

「エフ・ピーアイが目指す“安心できる現場づくり」

私たちエフ・ピーアイが工事で大切にしているのは、
**「人へのやさしさ」**です。

  • 施設に入る前の衛生管理

  • 環境の変化に合わせた柔軟な工程調整

  • 明るいあいさつ

  • 養生・清掃の徹底

  • 調査から試験まで妥協しない施工品質

どれも当たり前のようでいて、
実際には現場で最も大切にすべき姿勢です。

新潟市中央区で介護・医療施設の防災設備更新をご検討されている方は、
ぜひお気軽にご相談ください。

 

施設で過ごす人の命を守る設備だからこそ、
私たちは今日も丁寧な工事を心がけています。

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