消防訓練は、老人ホームなど高齢者施設で特に重要な取り組みです。
今回は新潟市内の老人ホーム向けに、消防訓練の具体的なやり方と、現場ですぐ使える進行台本例を紹介します。
🚒 老人ホームで消防訓練を行う目的
老人ホームでは、入居者の多くが自力での避難が難しいため、職員が迅速に対応できるかが大切です。
定期的な消防訓練により、職員の緊急対応力を高め、入居者の安全を確保します。
📅 消防訓練の実施頻度(新潟市消防局より)
- 年2回以上の実施が必要(消防法に基づく)
- 入居者の多い時間帯(昼間)と、職員の少ない夜間の訓練を実施するとより効果的
📝 訓練の基本的な流れ(約30分)
① 訓練開始の放送(所要時間:1分)
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「ただいまより消防訓練を開始します。これは訓練です。」
② 火災発生の想定(所要時間:1分)
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「2階食堂付近から出火しました。職員は直ちに初期消火と避難誘導を開始してください。」
③ 初期消火と避難誘導(所要時間:10分)
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職員が消火器を取り、火元へ急行。
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他の職員は入居者を安全な場所に誘導。
④ 通報訓練(119番への通報)(所要時間:3分)
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「火事です、〇〇老人ホームです」と訓練用の電話で通報訓練。
⑤ 入居者全員の避難確認(所要時間:10分)
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名簿を使って避難完了を確認。
⑥ 訓練終了の放送(所要時間:1分)
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「訓練は以上で終了します。ご協力ありがとうございました。」
📖 消防訓練の進行台本例(アナウンス用)
『こちらは訓練放送です。現在、2階食堂付近から火災が発生しました。職員の皆さんは初期消火、避難誘導を開始してください。繰り返します、これは訓練です。』
(5分後)
『消防署への通報は完了しました。避難誘導を継続してください。』
(10分後)
『入居者の皆様の避難が完了しました。引き続き、安全確認を行います。』
(15分後)
『ただいまの訓練は終了しました。入居者の皆様、職員の皆さん、ご協力ありがとうございました。』
📌 消防訓練の際に気をつけるポイント
- 必ず「訓練」であることを何度も明確に伝える。
- 入居者が不安にならないよう、事前の声かけを忘れない。
- 実際の火災時を想定し、避難経路の障害物を取り除いておく。